食道潰瘍(しょくどうかいよう)の原因

食道潰瘍(しょくどうかいよう)の原因

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食道潰瘍(しょくどうかいよう)の原因

食道潰瘍は、胃内容が食道内に逆流し、食道粘膜が胃液や十二指腸液にさらされることで発症してしまいます。

生理的に、食道胃接合部には胃内容の逆流を防止するための複雑な逆流防止機構が備わっています。

下部食道括約筋(かつやくきん)は嚥下(えんげ)運動により弛緩(しかん)しますが、一過性に括約筋の弛緩することが、逆流性食道炎の重要な要因です。

その他の要因としては、逆流内容の組織傷害性、胃排出能や食道排出能、食道粘膜の組織抵抗性などが関与しています。

カンジダ性食道炎やウイルス性食道炎においては、真菌や特殊なウイルス感染が原因となります。

薬剤性食道炎は、抗生剤や鎮痛消炎薬などの内服に際して、十分な水分を取らないことや、内服直後の就寝による食道内停滞が原因となります。

腐食性食道炎では腐食薬剤が原因であり、小児では誤飲、成人では自殺企図によるものが大半を占めています。

食道の構造と働きとは?

人の食道は、成人で25〜30cmの長さがあります。


頸部(第6頸椎)で喉頭の後ろ側で始まり、胸部では気管支、 大動脈弓などの後ろを通り、横隔膜(食道裂孔)を突き抜けて腹部に至ります。

横隔膜の下(第11胸椎)で胃の噴門と繋がっており、食道には3箇所の生理的狭窄部があります。

咽頭との接合部、気管支の後ろを通る部位、そして横隔膜を抜ける部位で、食物がよくつまるのはこれらの箇所です。

食道の壁は、内腔側から粘膜、外膜、筋層と分けることができ、粘膜は、 口で咀嚼されたとはいえ、形をまだ保ったままの食物が通過することで傷つかないように、 力学的に強い重層扁平上皮で構成されているのです。


粘膜のすぐ下層にある多数の食道腺が粘膜の表面に粘液を分泌することで、食物の通りをよくする働きがあります。

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